掲載日 2018/11/25
伊勢湾口に浮かぶ周囲3.9㎞、面積0.76km2の小さな島“神島”。三重県鳥羽市に属しますが、地理的には愛知県の渥美半島に近く、人口は現在350人ほどです。三島由紀夫の代表作「潮騒」の舞台(小説内では歌島)としても知られる風光明媚な離島で、豊かな自然、人間同士の繋がり、恩恵をもたらしてくれる海への感謝を示す儀礼・祭礼が、長い歴史のなかで受け継がれてきました。一方で、多分に漏れず漁業をはじめとした産業の衰退、人口の減少・高齢化などの課題も多く、存続の危機にある祭礼もあります。
本展は、鳥羽市の小さな離島をフィールドに、むかしから変わらないもの、変わってしまったもの、失われつつあるものを多くの資料から概観することによって、日本人古来の自然と共に生きる暮らし方を再認識するとともに、今後の離島振興策を考える機会とするべく、企画しました。