2022/06/13
三重県東端部の志摩半島北側に位置し、伊勢湾と太平洋・熊野灘に面しており、市域は、4つの有人離島と半島部から構成されています。山地が海岸部まで迫っているため、風光明媚なリアス海岸が形成されています。明治26年には御木本幸吉が世界で初めて真珠養殖を成功する偉業を成し遂げ、昭和21年には市全域が伊勢志摩国立公園の指定を受けるなど、人々は海と共に生き、自然に寄り添いながら暮らしています。また、海岸部は古くから豊かな漁場となっており、二千年以上前から続く海女漁をはじめとして多様な漁業が続けられています。
鳥羽の人びとは、海や島々といった豊かな自然の中で暮らし、地域社会のつながりは深く、強い絆で結ばれています。そんな鳥羽の暮らしの中で、持続可能な仕組みが生まれ、後世へ引き継がれ、新しい取り組みが構築されてきました。それは水産資源の枯渇を防ぐための海女漁の決まり事であったり、旅館で出た生ごみの再利用であったり、鳥羽の特産品である牡蠣の殻を利用した肥料づくりだったりします。
また、海に直接触れる体験や、海の環境を学び・守る取り組みも熱心に行われています。皆さんの学校や地域、企業で学びたいことや抱えている課題を解決する一助になるかもしれません。小・中・高校の教育旅行、企業の研修、地域や行政視察等でぜひ鳥羽へお越しください。そして、鳥羽での学びや体験が皆さんの地域で実践され、さらにその取り組みが広がっていくことになれば幸いです。
鳥羽ではさまざまな分野でSDGsの取り組みが行われています。地域全体で社会を支え、経済を循環し、環境を守り、活かしていく。それぞれの取り組みは、SDGsで求められるそれぞれのゴールに向けてのものであり、最終的にはそれらの総合力で、持続可能な社会を創り出そうとしています。
鳥羽にお越しいただければ、皆さんの知りたいSDGsの取り組みや活動をご覧いただき、体験していただくことができます。
鳥羽市では、働き方の工夫、働き場所の確保など地域内で相互補完しながら、人々が活躍しています。将来の人材育成をしながら、地域で暮らすすべての人たちと共に地域社会を作り上げています。観光と漁業・農業などの地域内産業間の連携や、海女文化の継承、地域人材の育成・相互活用、あらゆる人たちとの共存共栄など、さまざまな取り組みが鳥羽を支え、地域社会を創り上げています。
全国で最も海女がいる地域で、海女漁業の振興や海女文化の保存・継承を目指しています。現役の海女による海女小屋でのふれあい体験のほか、海女と一緒に海岸清掃に取り組むプログラムも用意しています。
「行けるところ」から「行きたいところ」へ、誰もが快適に旅行できる環境づくりやサポートを実践しています。バリアフリーに関する視察や研修の受け入れも行っています。
ミキモト真珠島では、社会への責任として、真珠養殖においてゼロエミッション型真珠養殖を推進するほか、真珠を育む海と共生するために、研究者をサポートしているほか、奨学金制度を設け、将来に向けた人材育成に取り組んでいます。
障がい者の働き場所を確保することを目的に設立し、水耕栽培による野菜やエディブルフラワーの生産を行っています。栽培においては、食の安全や環境保全などに積極的に取り組み、安心・安全な食づくりを展開しています。
漁業と観光が中心の鳥羽。地域で産出したものを地域で提供する、地域で必要なものを地域で作る努力をし、地域内循環を常に繰り返してきました。市民はもちろん重要な消費者であり、観光客もその当地らしさを満喫する消費者でもあります。
鳥羽市内においては、こうした消費の循環のみならず、事業者間の生産と仕入れの関係、あるいは相互のサービスの享受、地域内での雇用創出などさまざまな側面で地域内経済循環を生み出しています。また、消費後の処理、対応も適格に行い、使う責任のもと、無駄のない素材の循環、地域内循環をもたらしています。
鳥羽市のごみ減量化に取り組み、資源循環型社会を目指し、ドライブスルー形式のリサイクルシステムを展開しています。また、市民協力のもと各家庭でできる生ごみ減量化・堆肥化を推進しています。
鳥羽市内には多くの観光客を受け入れるホテル・旅館が多数存在しています。これらの宿泊施設においては、食品残渣を出さない仕組みや再利用システムを構築したり、地産地消の取り組みなどさまざまなSDGs行動を実践しています。
鳥羽市におけるカキ養殖の生産額は年間20億円を超え、市内水産養殖業の約60%を占めています。同センターでは、生産過程で排出されるカキ殻等の加工処理を行ない、土壌改良肥料「しおさい」を生産しています。
地元の農水産物を販売する産直市場「鳥羽マルシェ」では、鳥羽の食材による弁当の販売のほか、直売コーナーでの見切り品や規格外品をレストランで総菜等に調理して提供するなど、廃棄産物の削減に貢献しています。
鳥羽では、自然を守り、環境への配慮や対応をしながら、地域を守っています。鳥羽には海に関する博物館や水産研究所、大学の実験所などが立ち並んでいます。こういった施設で
学ぶことも含めて、まずは自然のことを知り、守り、活かすためには何をすべきか考えることが大切です。また、鳥羽の自然環境をはじめ、長年伝わってきた歴史や文化等の素材を活用したアクティビティが盛んに行われています。地域文化を尊重し、活用することによって地域の持続に繋げています。
鳥羽には、地域資源を活用した体験プログラムが各種実施されています。海や島やまちなか
などのフィールドを活かした各種体験プログラムが提供されています。体験を通して、鳥羽の人々の暮らしや漁業の仕組み、伊勢志摩国立公園ならではの自然環境等について学びます。
飼育種類数日本一の鳥羽水族館では、海洋生物等の生き物の生態を伝える飼育員による出張教養セミナーの学習プログラムを用意しています。また、水族館では、約1,200種もの生き物の見学から海の大切さとその生態を学びます。
博物館展示では鳥羽の海の歴史や環境について学ぶとともに、近くのアマモ場に出て、生きものを観察し浅い海の豊かな生きものに直接触れて、海の環境を学びます。また、海女や漁師の資源保護の取り組みや歴史などを学びます。
鳥羽市水産研究所では、これまで培ってきた藻類研究の経験や知見を活かした海洋教育を進めています。海辺での観察や海藻タッチなど五感で体感する機会を提供することにより海について学びます。
鳥羽では、皆さんのご要望にお応えできるさまざまなSDGsに関する取り組みを行っています。以下PDFリンク先は、主な視察対応・体験プログラム等の一覧です。
詳しくは、体験プログラム一覧(PDF)からのリンク先で詳細をご確認ください。
【鳥羽のSDGsまなブック表紙】